★仕組み化★人手不足に攻めの対策

 

★仕組み化★
「事業の仕組み化」に関する何でもありのコーナー

「最近の採用は本当に大変、やっぱり人手不足なんだなぁ」

このところお客様の課題で多いのが採用難と人手不足です。
「仕事はあるけれど、人手が足りなくて大変」という話をよく聞きます。
コロナ禍が落ち着いて、中小企業の人手不足感がひしひしと感じられるようになりまし
たが、実際にその度合いはどのぐらいのものでしょうか。

参考になる情報として、東京商工リサーチが2013年から定期的に調査している「人手不足」
関連倒産という指標があります。
「人手不足」関連倒産とは、「求人難」「従業員退職」「人件費高騰」等に関する理由で
倒産した企業の統計です。

【出典】東京商工リサーチ『2023年1‐7月の「人手不足」関連倒産は83件 「人件費高
騰」と「求人難」が大幅に増加』 2023/08/17
https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1197907_1527.html

調査の結果によると、2023年1‐7月の「人手不足」関連倒産は83件で、 「人件費高
騰」と「求人難」が大幅に増加しているとあります。
前年同期比で159.3%増加、7月時点で既に2022年の年間件数62件を軽く上回って
います。

コロナ禍に入る前の2019年の年間件数94件と比較してもペースが速く、このまま推移
すると年間最多の156件を超える可能性も出てきました。
このように客観的な数字で見ると、なんとなく多いと感じていた人手不足のスピードが
すごい勢いで進んでいるとわかります。
少子高齢化で日本の人口減少が避けられない今後は、人材の確保ができるか、どうか
が企業の存続にも影響し始めています。

この人手不足に対して、早い段階から企業が着手できる1つの対策が「仕組み化」です。
仕事の手順の整理やITの活用で社員一人あたりの生産性を上げられれば、すぐに人
を採用しなくても、これまでの社員で売上を増やすことも可能です。
人材採用という企業側の努力だけでは解消しきれないアクションに対して、仕組み化は
企業内にいる人たちで成果を出せるアクションです。
採用が誰かの応募を待つ「待ち・受動的」であれば、仕組み化は自分たちで行動する
「攻め・主体的」な対策とも言えます。

そして図をご覧いただくように、仕組み化は会社全体のメリットだけでなく、経営者に
も大きなメリットがあります。
中小企業の多くは、経営者が営業担当・総務担当・人事担当・システム担当と何役も担
って、一人で奮闘している会社が大半です。
仕事を仕組み化すると、社長が担っていた役割を細分化して社員に引き受けてもらっ
たり、売上が上がって資金繰りの心配が軽くなったり、社長だけが奮闘して会社を支え
る状態から脱却しやすくなります。
社長一人ではなく、会社全体・社員と一緒にチームとして売上を上げていく方法が仕組
み化です。

ただこの仕組み化も万能ではありません。
仕組み化を進めるにはタイミングが重要で、まだ社内に余裕があるうちから始めないと
機能しません。
社内が日常業務を回すのにギリギリでは、仕組み作りに携わる人のパワーが割けなく
なってしまいます。
仕組み化は早く始めてこそ効果が出せる対策です。


●人材の採用がなかなかできない
●近いうちに定年を迎える世代が大量に控えている
●会社の成長には人手の確保が欠かせない

こんな社内の状況に思い当たる場合は、ぜひ仕組み化を対策の一つにいれてみてくだ
さい。