★仕組み化★仕組み化で伸びている企業のお話
★仕組み化★
「事業の仕組み化」に関する何でもありのコーナー
「社長の仕事は見える化すること、見える化してから業績が変わった」
先週、写真のような素晴らしい景色が広がる企業でお話を伺う勉強会に参加してき
ました。
農業法人の見学のため「異業種の取り組みを学ぶ」つもりで参加しましたが、社長に
伺ったお話はシクミカが目指すものとリンクしていて、とても共感を持ちました。
今回は全国区で注目される企業が取り組む仕組み化の一例と、仕組み化によって
実現できた素敵な仕事の仕方について共有させていただきます。
バスに揺られて2時間ほど、到着した先は利益がでる農業を実践される企業様でした。
こちらでは野菜の有機栽培、加工、販売・ネット通販まで一貫して行っています。
また農業の継続に必要な機械や設備の開発、就農支援、インフラ施設や優秀な従業
員の採用を目的とした保育施設まで運営されており、事業内容が非常に多岐にわたっ
ていました。
取り組まれていたのは、仕事内容を明確にして作業量や品質等を数値で見える化する
仕組み作りでした。
職人技になりがちな農業の分野で、収穫担当者や収穫スキル、収穫物のランクや加工
数量にいたるまで、あらゆる仕事が数値で測定されていました。
そして数値をもとに作業をより効率化するための機械や工場設備を開発するアクション
までつながっていました。
見学で目についたのは、経営理念やその年の目標があちこちに貼り出されている様子
です。
自分たちが何のために今この仕事をしているか理解して、常に意識する姿勢が感じら
れました。
また冷蔵倉庫内では野菜ケースひとつひとつに情報が添付されており、どこに出荷予
定かが一目で確認できる状態でした。
工場も同様に仕上がった加工品の置き場が決れられており、整理整頓されています。
QRコードの読み取りでデータが反映されるシステムなど、インフラも素晴らしいもの
でした。
シクミカでは経営者の方を支援する際に、事業の計画を伺って、そこから逆算して必要
な仕組み作りの優先順位や進め方を相談していきます。
そして事業拡大に必要な社内の整理整頓、ITインフラの整備、業務内容の洗い出しや
業務マニュアル制作とステップを踏んでいきます。
この流れのように、社内は事業計画の浸透から仕組み化に必要な土台がしっかり構築
されていました。
驚くべきは異なる複数の事業を手掛けているにも関わらず、全ての事業の仕事内容が
明確に定義されて、人事評価と連動していたことです。
各業務の内容と評価基準がかかれた評価シートは、何十パターンも作成されていました。
ここまでの評価項目を作り上げるには5年の歳月がかかったそうです。
徹底的に見える化された仕組みが会社にもたらしたメリットとして、社長は次の点に
触れていました。
●社内を見える化してから業績が改善した
●数字に基づく人事評価を導入したら、できる社員が報われるようになった
1つ目の業績では、数字で管理をする仕組みで見える化をしたら業績が伸び始めたと
いうお話でした。
2つ目の社員の評価では、個人の実績を数字で把握できるようにしたら、できるといわ
れていた社員がそうでもなく、あまり評価されていなかった社員が素晴らしいパフォーマ
ンスを出しているとわかったそうです。
数値は社員にもオープンにされていて、公開することで社員が自分たちで工夫して数値
を改善するよう意識が変わったとのことでした。
そしてお話の中で最も共感したのは、社長が保育施設を作った時のエピソードでした。
「優秀な子育て中の主婦の方が仕事に就きたくても就けないままでいる。仕事に就けな
い理由が保育園からの呼び出しや子供の病気による欠勤なら、社内に保育園を作って
しまおう。そうしたら短い時間でも働ける女性が増えるだろう。」
ここですごいのは保育施設というハード面にプラスして、シフトで回しやすい仕事の仕
方だったり、早退や欠勤で肩身が狭い思いをしなくて済む勤務状況にあった給与体系
が導入されたりと、ソフト面まで配慮する仕組みがセットになっていたことです。
仕事を仕組み化することで制約がある人の柔軟な働き方を目指す、シクミカの理想が
体現されていました。
当初は子育て中の女性の採用に批判も多かったけれど、今では子育てを終えた女性
が正社員として働き続けて役員までなっているそうです。
事業の仕組み化は事業拡大や仕事の効率を上げるだけでなく、その先に働く人の能
力・個性の発揮や働く機会の増加で幸せにつながっていきます。
仕組み化によって幸せな人を増やしている実例を見学できて、それを後押しする仕事
にちょっぴり誇りを感じました。
お忙しい中で勉強会を開催いただいたご関係の皆様、ご案内をいただいた社長に心よ
り感謝を申し上げます!