★仕組み化★中小企業の事業拡大が大変なわけ(前編)

事業拡大

 

★仕組み化★
「事業の仕組み化」に関する何でもありのコーナー

「もっと事業を大きくしたいのに、事業拡大がなかなか進まない」

事業が好調で、お客様からの引き合いも増えていて、スタッフも採用したいのに、思うよ
うに事業を拡大できないとお困りの経営者はいらっしゃいませんか。
シクミカが中小企業の支援に特化したことで、見えてくる共通の事情がありました。
今回は中小企業の事業拡大がどうして大変かを、経営者と従業員の2つの側面から
前後編でひも解いて、支援事例での解決策を振り返ってみます。

 
背景1:スーパーマンを求められる経営者


1つ目は経営者がひとりで対応する限界です。

新しい商品やサービスを生み出す経営者は、やはりパワーがある方々です。
一般的に経営者の能力を超える人材は得難いもので、多くは普通の人が従業員やスタ
ッフになっています。
そうなると事業成長してスタッフを増やしていった中小企業では、経営者が社内の全て
を引っ張っています。

会社の経営方針の決定、資金繰り、営業案件の獲得から、スタッフの採用、IT化の推
進など、ありとあらゆる仕事に経営者の判断と対応が求められます。
大手企業なら会社の経営方針の決定、資金繰りなどを経営層が対応して、それ以外は
営業部、人事部、システム部など各分野に通じた人材と専門部署が指示のもと進めて
いく仕事です。
中小企業の経営者は、本来だと提供する商品やサービスに特化した専門家なのに、
それ以外においても全部やらなくてはなりません。

情報が多い今の時代は、経営に必要な知識が専門化する傾向もあって、それを経営
者ひとりが全て理解して判断を下すには時間的にも、能力的にも厳しくなっています。
ITのように進化が早い知識・技術のアップデートも、経営者に頼りがちです。
中小企業の経営者は1人で何でもできるスーパーマンを求められてしまっています。

 
背景2:成長過程の中小企業ならではの精神的負担


2つ目はお客様の支援中に「こんな大変さもあったのか」と気づいた精神的な負担です。

例えば人の多い企業であれば、人事や経理といった仕事の機能や取扱商品などで管
轄を分けた事業部・組織ができあがっています。
またそこには事業部長や課長、リーダーなど役職も決められていて、仕事を進める指
示系統が形になっています。
その中で仕事をする人たちは「どの事業部が何を担当しているか」「自分が相談する上
司は誰か」を当然のように認識しており、組織や関係性が文化として根付いています。

一方で、これから人が増えて組織を作るステージの企業は、いままで一丸となって回し
ていた仕事で、担当部門や役割を切り分けるところからになります。
それまで事業パートナーとして組織や役職など意識せずフラットな関係でやってきた仕
事仲間との間に、経営者と関係性の変化が生じます。

また人が増えてくると様々な意見や方法が提示されます。
それをとりまとめて、反対意見には理解を求めて、責任をもって「これに決めた」と
方向性を示す仕事が増えます。
個人事業から成長した企業の経営者だと、自身が組織内で仕事をした経験がない方も
います。
初めて組織や役割を線引きをする経験に、感覚がつかめなかったり、人間関係にとま
どったりで、それは精神的な負担にもなるでしょう。
中小企業の事業拡大は、時に新しい社内文化を作る変革になります。

 
経営者の側面から見た課題解消のヒント


では、これら経営者の切り口でみた事業拡大の課題を解消するヒントには、どのような
ものがあるでしょうか。

背景1の経営者に全てが集中してしまう件では、社内に人材がいなければ、社外の人
材・専門家を活用する方法があります。
最近ではシステム部門のアウトソーシング、人事部門のアウトソーシングなど、専門機
能ごとにサービスが細分化されて、以前より社外の人材活用がしやすくなっています。

事業拡大を目指そうと考えている経営者は、全てを一人で抱え込まずに、社外に信頼
できる専門家を見つける人脈構築が有効です。
日頃から業界の先輩や支援機関などの相談先をもっておいて、いざ拡大というときに
適切な支援の専門家を紹介してもらうルートがあると安心です。

背景2の精神的な負担は、今までなかったものを作る生みの苦しみで、ゼロにはならな
いかもしれません。
それでも会社が3年後、5年後に目指す姿を明確にして、事業パートナーや従業員とあら
かじめ共有しておくと、「将来はこうなっていくのか」「自分はどのように関わってい
こうか」と考えてもらう機会を準備できます。
事業拡大の体制を話し合うタイミングに、「そんな話は聞いてない」と寝耳に水となら
ないで、「目指す姿をどう一緒に実現していくか」考えやすくなります。

このように事業拡大中の経営者には、目に見えない負担も存在して、それがいつの間
にかモヤモヤと心のブロックとなっている場合もあります。
事業拡大にブレーキがかかっている原因をひとつひとつ明らかにして、他社の事例やノ
ウハウなども参考に取り組むと、効率よくスピーディーな事業拡大につながります。

前編では中小企業の事業拡大が大変な背景を、経営者の側面でみてみました。
後半では従業員の側面からみてみます。